新倉敷メディカルスクエア

当院では、昭和60年の開業以来40年近くにわたって、内視鏡検査に力を入れております。胃がんや大腸がんの患者さんは依然多く、とくに大腸がんについては男性の死亡率が肺がんに次ぐ2位ですし、女性も患者数では乳がんよりは少ないものの、死亡率は大腸がんのほうが上です。
そのような怖い病気ではありますが、早期発見することで治療は可能です。内視鏡検査によって万が一がんが見つかったとしても、初期段階であれば内視鏡でそのままがんの切除ができますし、もっと進んでしまっている段階なら手術対応もできます。
内視鏡検査を行うことで、死亡率の高い病気を早期発見・早期治療できるわけですから、今後もしっかり患者さんにその重要性をご説明していきます。のど・食道・胃・上腹部に症状がある方には上部消化管内視鏡を、血便や便秘・下痢・下腹部の重さといったことでお悩みの方には下部消化管内視鏡による検査を積極的にご提案してまいります。

どうしても昔の胃カメラのネガティブなイメージが根強く残っていて、内視鏡検査に不安を感じられる方は少なくありません。しかし最近では、お知り合いの方から「内視鏡検査をしたけれど、思ったより苦しくなかった」とお聞きになって、検査を受けにいらっしゃる患者さんも増えてきました。
機器自体が改良を重ねて、患者さんの身体にかかる負担を減らせるようになっていますし、軽い鎮静剤を使用して半分眠ったような感覚の中で検査を進められますので、以前よりはずっと受けていただきやすくなっています。

先ほども述べたとおり、胃がんや大腸がんは早期に発見してすぐに治療することが何よりも大切です。早期発見のためには今は何より内視鏡です。アメリカでは、何らかの症状のある人はまず大腸カメラの検査を受けることで、大腸がんの患者数を大幅に減らした実績もありますから、日本でも今後ますます内視鏡検査が普及していくことに期待しています。