山本内科

私がこの病院を引き継いだのは平成14年のことでしたから、すでに20年以上が過ぎたことになります。前任の谷澤先生が消化器内科を専門とされていましたし、私も消化器疾患を扱う病院に勤務していたこともありましたので、現在も消化器内科の診療、および内視鏡検査を行っています。
私の考えに、症状の有無にかかわらずすべての方が年に1回は内視鏡検査を受けるべき、というものがあります。その理由として、内視鏡検査で見つけられる疾患に胃がんや大腸がんといった怖い病気がありますが、それらは早期に発見することで、開腹手術を必要としない、低侵襲で負担の少ない治療で治すことができるからです。
肝心なのは早期に見つけることで、それはすなわち患者さんのお体に症状が出ていない段階になります。逆に言えば症状が出てからでは、検査を受けてももう手術しか治療の選択肢がない場合が多いのです。だからこそ、例え体のどこも調子が悪くなくても、定期的な内視鏡検査を提唱しています。

内視鏡検査に対しネガティブなイメージをお持ちの方もまだ多いようですが、近年の内視鏡検査は以前ほど苦しいものではなくなってきています。とくに私の場合、手前味噌ではありますが長年にわたって検査を行ってきた経験と技術がありますので、さほど苦しい思いをされることなく検査を受けていただけると自負しております。
実際、一度検査を受けた方が「意外と苦しくなかった」と、毎年受けられるようになるのもめずらしいことではありません。

胃がんや大腸がんといった病気は、すでに治せるものになりつつあります。しかしそれには「早期発見・早期治療」が大前提となります。そのためにまず大事なのが内視鏡検査です。ぜひ症状が出る前に、検査を受ける習慣を取り入れてみてはいかがでしょうか。